立体系振動解析条件
メインメニュー「計算条件」→「立体系振動解析条件」を選択し、「立体系振動解析条件」ウインドウを開きます。 ここでは、立体振動解析に関する条件設定を行います。
振動解析条件1
解析方法
β値
直接積分法のニューマーク法のβ値を指定します。
固有値解析
出力固有モード
固有値計算を何次まで行うか指定します。(詳しくは「こちらの記事」をご参照ください。)
固有モード図視点ベクトル
立体の固有モード図を表示する際の視点を設定します。
計算・出力>立体振動解析結果>固有モード図及び三面モード図の右上の図
に出力する建物の向きを指定します。
デフォルト X 1.0 Y 1.0 Z -1.0
X方向平面 X -1.0, 0.0, 0.0
Y方向平面 X 0.0, 1.0, 0.0
Z方向平面 X 0.0, 0.0,-1.0
有効質量自由度
固有値解析時に有効にする自由度を指定します。
上下のみの固有値を求めたい場合などに指定すると、少ない次数で固有値が求められます。下記から選択します。
・全自由度
・X方向のみ
・Y方向のみ
・鉛直方向のみ
・水平方向のみ
複素固有値解析
「複素固有値解析を実行する」にチェックを入れると、減衰を考慮した固有値解析を行います。
(詳しくは「こちらの記事」をご参照ください。)
免震上下分離固有値解析
「免震上下分離モデルの固有値解析を実行する」にチェックを入れると、免震層がある場合の上下を分離した固有値解析を行います。中間層免震の場合に有用です。
(詳しくは「こちらの記事」をご参照ください。)
固有モード図出力指定
大規模モデルなどで、モデルを分割してモード図を出力したい場合に利用します。
設定画面にて出力範囲を指定してください。
特性変動の考慮
特性変動を考慮した解析を行うかどうかを指定します。
「特性変動を考慮する」を選択した場合は、「特性変動指定」にて入力した特性変動係数を考慮して解析します。解析する種別(標準、+、-)にチェックを入れてください。
繰り返し依存性の考慮
免震支承材の繰り返し依存性を精算法により時々刻々考慮します。一部のメーカーのみ対応しています。
(詳しくは「こちらの記事」をご参照ください。)
下記から選択します。
・鉛プラグ挿入型積層ゴム
※現状はオイレス工業製品、ブリヂストン製品のみ考慮可能です。
・高減衰ゴム系積層ゴム
※現状はブリヂストン製品のみ考慮可能です。
・弾性すべり支承
※現状はビー・ビー・エム製品のみ考慮可能です。
振動解析条件2
減衰の設定
解析ケース別減衰指定の設定はこの計算条件よりも優先されます。
減衰手法の選択
下記から選択します。
・剛性比例減衰
・レーリー減衰
・モード別減衰
剛性比例型減衰パラメータ
減衰手法にて「剛性比例減衰」を選択した場合に有効です。
減衰指定固有周期T1
減衰を指定する固有周期を入力します。ゼロとした場合は1次固有周期が採用されます。
免震上下分離固有周期自動設定
上部質量比を入力します。
減衰定数h1(%)
減衰定数を入力します。
瞬間剛性比例減衰パラメータ
瞬間剛性比例減衰タイプを下記から選択します。
・初期剛性比例型
・α1一定、減衰力累積型
・h1一定、減衰力累積型
・α1一定、減衰力非累積型
・h1一定、減衰力非累積型
詳細は「こちらの記事」をご参照ください。
レーリー型減衰パラメータ
減衰手法にて「レーリー減衰」を選択した場合に有効です。
レーリー減衰の質量比例項(α0)、剛性比例項(α1)をそれぞれ設定します。
モード別減衰
減衰手法にて「モード別減衰」を選択した場合に有効です。 各モード次数に対する減衰定数を設定します。
不完全減衰マトリックス(研究機能)
「不完全減衰マトリックスを使用」にチェックを入れます。
振動解析条件3
鉛直方向、水平方向の地盤ばねおよびダッシュポットを考慮します。それぞれ、最下層を剛体、剛床と仮定して代表点に対してばねおよびダッシュポットを配置します。
節点ごとの支点ばね、支点ダッシュポットが配置されている場合、そのままモデル化される点にご注意ください。
鉛直方向地盤ばね
鉛直方向地盤ばねを考慮する場合には「鉛直方向地盤ばね・ダッシュポットを考慮する」にチェックを入れて、
「ばね値」と「減衰係数」の値を入力します。
水平方向地盤ばね
水平方向地盤ばねを考慮する場合には「水平方向地盤ばね・ダッシュポットを考慮する」にチェックを入れて、
X方向、Y方向の「ばね値」と「減衰係数」の値を入力します。
鉛直方向ばね・水平方向地盤ばねについて下図のようにモデル化されます。
振動解析条件4
鉄骨梁端損傷度Dの設定
鉄骨梁端部の累積損傷度計算を行うかどうかを指定します。
計算を行うと、振動解析構造計算書、CSV出力、グラフ出力で累積損傷度の確認が行なえます。
鉄骨梁端損傷度Dを計算する場合に「累積損傷度Dを計算する」にチェックを入れます。
疲労曲線の指定
「累積損傷度Dを計算する」にチェックを入れると、疲労曲線の指定が有効になります。
データベース名称を下記から選択します。
・ディテール0_A1(基整促_スカラップ_設計式)
・ディテール0_A2(基整促_スカラップ_実験式)
・ディテール0_B1(基整促_ノンスカラップ_設計式)
・ディテール0_B2(基整促_ノンスカラップ_実験式)
・ディテール0_C1(基整促_拡幅_設計式)
・ディテール0_C2(基整促_拡幅_実験式)
データベース一覧
「スラブあり」と「スラブ無し」の場合の疲労曲線を可視化できます。疲労曲線はDataTable3.datファイルを編集することで追加することが可能です。
累積損傷度Dの計算方法
累積損傷度Dの計算方法を下記から選択します。
各計算方法については、「鉄骨梁端部の累積損傷度計算」をご参照ください。
・レインフロー法
分解能を塑性率で設定できます。
・累積塑性変形倍(最大振幅)
累積損傷度の計算に累積塑性変形倍率(最大振幅)を用います。
・累積塑性変形倍(振幅頻度分布一様)
累積損傷度の計算に累積塑性変形倍率(振幅頻度分布一様)を用います。
免震支承材のその他設定
球面すべり支承の滑り出し荷重計算時の長期軸力に地震時荷重を用いるかどうか設定できます。
「球面すべり支承では初期応力に地震用積載荷重を用いる」にチェックを入れます。
チェックを入れない場合、長期応力解析結果を用いるため、架構用荷重を用います。
弾性すべり支承の支圧プレートの有無
支圧プレート有無の全体指定を下記から選択します。
・支圧プレートあり
・支圧プレートなし
個別に設定する場合は「支承材・履歴減衰材プロパティ」で指定してください。
設定を変更すると、「長周期繰り返し依存性による性能低下」の計算式が変更になります。